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ドリアンスケールに続いて次はフリジアンスケールでの基本的な練習パターンや覚え方を書いていこうと思います。
ダイアトニックの範囲内にしてはヘンテコな音の並びで馴染みが薄いかと思いますがコードの構成音から考えてみると案外簡単な上に要所で使えばカッコよく決まるスケールです!

フリジアンスケール

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【教会旋法(チャーチ・モード)】ダイアトニックコードから作れる7つのスケールを覚えようで紹介しましたが、♭2度が肝となるスケールですね。

ddorian3【教会旋法(チャーチ・モード)】ダイアトニックコードから作れる7つのスケールを覚えよう
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ephrygian0-3【スケール練習】フリジアンスケールを使ったフレーズ練習
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チック・コリアのスタンダード曲を題材にフリジアンスケールを練習するこちらの記事も参考にしてみてください( ゚д゚)ハッ!

return to forever【フリジアンスケール】LA FIESTAのテーマで練習(タブ譜付)
フリジアンを有効に使った曲でどれが分かりやすいかなーと考えていて、再びチック・コリア先生に頼る事にしました( ゚д゚)ハッ! 正確には...

ダイアトニックコードのⅢm7から作られるスケールですが、今回もまずは4つのポジションに分けてみましょう。

ポジション1

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ポジション2

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ポジション3

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ポジション4

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こうなりました。

ドリアンスケールの基本的な形に似ているポジション2だけ違いますが、ポジション1、3、4はフレットやオクターブが違うだけで指板上での形は同じとなります。
ちなみに音名はE,F,G,A,B,C,Dで度数は1度、短2度、短3度、完全4度、完全5度、短6度、短7度となります。
4度5度は完全ですが、長短のある度数の部分は全て短になるのが特徴的ですね。

度数は指板図に載せてありますので、スケール練習をする時は今は何のスケールの何度の音を弾いているという意識も出来るとさらに上達が早くなります。
ここがルートの時はここが○度、という位置関係を覚えると他のスケールも覚えやすくなりますし何かと応用が効いてくるようになります( ゚д゚)ハッ!

練習例

3オクターブを弾いてみる

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【スケール練習】2オクターブを広いレンジで効率良く弾いてみよう!ではメジャースケールをある法則を決めて効率良く2オクターブの音階を弾くコツをお伝えしましたが、それを更に広げたバージョンとなります。

最初はいつも通り2オクターブ分で考えていたのですが、作っているうちにどうせなら4弦の端から1弦の端までと思いやってみましたw
が、結構大変なので慣れるまでは2オクターブを行き来するだけでも十分かと思います。
高音でのポジション移動は結構大変なので、最初はメトロノームを使わずにポジション移動の意識としっかりフレットを押さえて音を出す事を心がけるのがいいですね。

運指のコツですが、一番最初と最後の2拍ずつは開放弦が絡んでいるので薬指を使っていますが、それ以外は基本的には人差し指、中指、薬指の運指で弾けるようにしてありますのでポジション移動がスムーズに出来るようになればそこまで難しくはないかと思います。

まずは基本のメジャースケールから、という人は下記のリンクも見てくださいませ。

スクリーンショット 2016-08-04 22.07.18【スケール練習】2オクターブを広いレンジで効率良く弾いてみよう!
弦楽器の特性上、同じスケールでも様々な運指でのアプローチが可能となっています。 これが正解というのは一概に言えるものではあり...

1度ずつずらしてみる

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ミファソラ、ファソラシ、ソラシド〜と4つの音を1度ずつずらして弾いていきます。
相変わらずポジション移動は大変かと思いますが、逆に言えばポジション移動にさえ慣れてしまえば何てことはありません。
3〜4小節目の一番音が高くなる箇所はひたすら小指だけのフレーズになりますが、ここは小指はフレットから離さず押さえたままヒュッとずらすように弾くと流れるようなフレーズとなります。
あとは最初と最後は3弦が中指、2弦が薬指でこんがらがってしまいがちなので指に馴染ませるようにゆっくり弾いてみましょう。

リズムパターンを工夫してみる

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音階のパターンは上の譜例と同じでミファソラ、ファソラシ、ソラシド〜と4つの音を1度ずつずれていきますが、音符が変わるのでリズムがガラッと変わりますね。
特にタブ譜だけを見ていると訳が分からないと思いますが、五線譜に目を向けてみると拍を無視して4つずつのグルーブになっているのが分かるでしょうか?

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という事でドリアンスケールの時と同じように枠で囲ってみました( ゚д゚)ハッ!
3連符を4つずつのフレーズを弾くのは最初は違和感があって難しいと思いますが、小節まではズレませんし上手くハマるポイントを見つけられたらかなり気持ち良いので是非練習してみてください(`・ω・´)ゞ

次は16分音符を3つずつ

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次はミファソ、ファソラ、ソラシ〜と3つずつの音階を16分音符に当てはめてみましょう。

こちらは更に速くて細かくなる上に小節も拍もまたいでどんどんズレていくので、3連符の時以上に慣れと拍の頭を意識する感覚が必要となります。
遅いテンポのクリックで拍の頭にどの音がくるのかという確認をしっかりしながら少しずつテンポを速くしていくといつの間にかある程度のスピードでも難なくついていけるようになるでしょう。


という感じでドリアンスケールに引き続きフリジアンスケールを使ったリズム系の練習パターンをいくつか紹介してみました。
ヘンテコな運指に見えて実はマイナースケールの2度を半音下げただけの単純なものなのですが、こういった練習の題材にしてみると運指が特殊になったり複雑になるという不思議です( ゚д゚)ハッ!

スケールを覚えたい人にオススメの教則本です。
ただスケールの形だけでなくコードに関する話にも上手く結び付けられていて、それほど気合を入れて読まなくても自然にコードとスケールの関連性が頭に入ってきます( ゚д゚)ハッ!