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弦楽器の特性上、同じスケールでも様々な運指でのアプローチが可能となっています。
これが正解というのは一概に言えるものではありませんが、2オクターブ以上のレンジの広いものになると効率の良さが重要になっていきますのでそういったものを紹介していきたいと思います。

Cメジャースケール

Cメジャースケール

5フレットの部分を下の弦の開放弦とするパターンもありますが、これがエレキベースでCメジャースケールを弾く時の最も一般的な運指のひとつと言えるかと思います。
メジャースケールというのはいわゆるドレミファソラシドの事です。

譜例1(ウッドベース風)

ちなみにこの3弦3フレットのドから1弦5フレットのドまでで1オクターブになります。
タイトルで2オクターブと書きましたが、例えばこの運指の流れのままもう1オクターブいくと

Cメジャー譜例1-1

Cメジャー譜例1-2

こうなって2オクターブ目は全て1弦で弾ききるという形になってしまいます。
ちなみにウッドベースの練習で使われるシマンドルという教本だと運指は違いますが使う弦やフレットはこの譜例まんまとなりますが、ウッドはハイフレットの低音弦はやたら押さえにくかったり12フレットは親指で押さえるので意外に苦にならなかったりと何かしら理由はありますが、エレキベースでこの運指がベストか?と言われると個人的にはノーと答えます。
アンサンブルでの役割や各フレットの音や関係は同じなのに楽器が変わると運指の効率も変わるというのは面白いですよね。

譜例2

Cメジャー譜例2-1

Cメジャー譜例2-2

という事でまずは上に書いた最も一般的と言えるメジャースケールの運指から離れてしまいましょう。
さっきまでとガラッと変わりましたがタブ譜だけ見るとさっきより難しそうに見える人と簡単そうに見える人に分かれそうですね。

では運指を見てみましょう。
何か法則性があるのが分かるでしょうか?

サラッと答えを言ってしまうと、各ポジションの運指が全て人差し指、薬指、小指の順となっています。戻る時はもちろん逆になりますが。

1〜2小節目の動きを解説すると3弦3、5フレットは人差し指をそのまま移動、5フレットのポジションから7、8フレットを薬指で押さえます。
そして2弦の5フレットではまだ同じポジションなので人差し指で押さえ、次の7フレットからは最初と同じ動きで人差し指を移動させます。
7、9、10フレットと押さえたら次は12フレットのポジションまで移動して12、14、15フレットを人・薬・小指で押さえるのですが、ここだけ少しイレギュラーなので注意が必要ですね。
1弦も同様に12フレットは人差し指、14フレットはそのまま人差し指を移動させて同じようにフレットを押さえましょう。

戻る時は来た道をそのままという感じで同じ運指で戻っていきます。
2弦12、14、15フレットだけが少し法則から外れますが運指は同じなので、同じ形で連続してポジション移動するだけと考えると弾きやすいでしょう。
後はポジション移動の時は必ず全音(2フレット)先の音を押さえるので、それを体で覚えていたらCのキー以外のメジャースケールもすんなり弾けるようになってくるかと思います。

例題として他のキーのメジャースケールもこの運指でいくつか紹介しておきますので、Cメジャースケールで慣れてきたら練習してみましょう!

例題1(Gメジャースケール)

Gメジャースケール1

Gメジャースケール2

本来は1弦を使う方がもっと効率は良くなりますが、この運指を覚えるパターンのひとつとしてこうしました。

例題2(B♭メジャースケール)

B♭メジャースケール1

B♭メジャースケール2

B♭やFなどのメジャースケールは開放弦を絡める方が弾きやすく一般的ですが、こういう上昇パターンもあるというのが頭にあるだけでフレージングの幅が広がっていきます!
あと、横移動で指板を広く使う方が単純にカッコよく見えたりしますw


この練習は単にスケールを弾くだけではなく、スムーズなポジション移動が出来るようになるための練習でもありますので、各ポジション間で音やグルーブが途切れてしまわないように注意しましょう。
ゆっくりのテンポでもスムーズに弾けるようになれば完璧です♪
人差し指・中指・小指という運指が難しい人は【メトロノームを使った練習】クロマチックスケール応用編も平行して練習してみる事をオススメします!