ジャズセッションでボサノバをやろう!という時にイパネマの娘と並んでよく演奏されるのがこのBlue Bossa。
マイナーキーのシンプルながらもカッコいいコード進行なので是非パターンを覚えてセッションでチャレンジしてみましょうヽ(´ー`)ノ
その他のジャズスタンダード曲はこちらにまとめてあります。

目次
Blue Bossa
1963年にケニー・ドーハムが作曲したナンバーで、ハード・バップとボサノバをミックスしたものとされています。
ジャズスタンダードとして定着してからはやはり数々の名手による名演が残されていますが、その中でも特に有名といえるもののひとつがデクスター・ゴードンによるBlue Bossaですね。
スイング系のイントロはピアノやギター等の伴奏楽器の人がイントロを出すパターンが多いのですが、ボサノバ系はこのようにリズム隊がリズムを出して管楽器などのフロントの人が乗っかってくるパターンも結構あります。
もちろん毎回ベースとドラムが一緒に入るのではなく、ドラムだけで始まる事もベースだけで始まる事もあり、その辺はぶっちゃけその時の雰囲気次第というのが大きいですw
それも小節が決まってる事もあったり、ドラムだけで始まって4小節くらいしたらベースや伴奏が入ってきて、フリーで管楽器のソロが少し入って合図でテーマに入ったりと、これだけはセッションの数を重ねて体で感じていくしかない部分ですね。
そこがセッションの難しさかも知れませんが、何となく雰囲気でついていけるようになれば一気にセッションが楽しいものとなりますヽ(´エ`)ノ
譜例
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Blue_Bossa
という感じで、今回は2コーラス分書きました。
便宜上A、Bと分けていますが実際は16小節でワンコーラスの曲です。
♭が3つ付いてあるのでキーはE♭メジャーかCマイナーの二択ですが、全体的にCmの雰囲気がぷんぷん漂っていて
と言っても16小節では短いのでテーマは2周で結局32小節に近い感覚とも言えますが、人によっては特に後テーマでは1コーラスでそのままエンディングの展開に持っていく事も多いのでセッションの時は注意が必要です(´つヮ⊂)ウオォォwwww
イメージ的には1コーラス目はテーマでの、2コーラス目はソロでの動きをしていますのでそういう意識を持ちつつ解説を見てみましょうヽ(´ー`)ノ
解説
ジャズのベースと言えば1小節に4つずつ弾いていく4ビートが基本ですが、今回は明らかに今までと違うリズムとなっていますね。
これがボサノバというリズムで、スイングがふわふわぴょーんというイメージとするとボサノバはもっとカチカチしている感じです。
ベースのフレージングも使えるコードトーン、スケール、経過音を駆使する訳ではなく1度と5度の音だけでカッチリとボトムを支えるのが基本であり、それだけで十分成立もします。
逆に言えば中途半端に変な事をするよりも堅実な事をしている方が周りにとっては好ましい場合が多いので、極力1度と5度だけで弾いてフレーズとコード進行をしっかり覚えてしまうのがいいです。
コード進行をしっかり覚えていると、その分脳みそに余裕が出来て周りの音がよく聞こえるようになりますので音を増やしていくのはそれからでもいいと思います。
で、1コーラス目は本当に1度と5度のみで特筆すべき事はないのですが、13〜16小節目のラスト4小節だけはリズムに注意してください。
1コーラス目はテーマでのラインをイメージという言葉の通りで、ここの13、14小節目はテーマのメロディに合わせています。
と言ってもターッタターの基本リズムをターッターーと2音目を伸ばすだけなのでテーマを確認しながら弾けば簡単です。
15小節目でまたリズムに戻って、16小節目はこれもボサノバでよくあるお決まりのパターンです。
テーマの終わりやソロの切り替わりのタイミングでこれを弾く事が多く、1音目は4分音符になっていますがイメージとしては少し音を切り気味でタッターに近い感じで弾けば周りとも雰囲気が合います。
ちなみにエンディングはここを3回繰り返しで終わるというのがお決まりなのですが、その際は最後の小節もCm7のコードとなります。
そしてBの部分は分かりやすくそうしてあるだけで、ここから実質2コーラス目です。
テーマは2コーラスである事が多いと書きましたが、これはあくまで譜例なのでここからソロ回しという仮定だと思ってください。
フレーズはテーマに続いて1度と5度のみでも十分なのですが、あえてフレーズを入れるとしたらという仮定で17〜20小節目を書きました。
Cm7の部分はラストに5度から半音ずつ下がってFm7のルートに向かっていくフレージングでちょっと4ビートの経過音に近い雰囲気がありますね。
そこからFm7のコードが2小節、ここも最初は基本のリズムで20小節目もリズムはほぼ同じで1度-7度ととコードトーンで下降して次のDm7(-5)に繋いでいます。
慣れてきたら更に音数を増やしてもいいですし、セッションの盛り上がり具合にもよりますが個人的には1度と5度を基本に軽く装飾してあげる、というイメージくらいの方がしっくりくる事が多いので、まずはこの譜例に慣れてしっかり弾けるようになってくださいヽ(´エ`)ノ
Blue Bossaが聴けるオススメのアルバム
Dexter Gordon/Biting the Apple
テーマから色気たっぷりの音色です。
セッションでもこのアレンジのようにリズム隊から始めていくとカッコいいですねヽ(´エ`)ノ
Joe Henderson/Page One
Blue Bossaと言えば多分一番有名という一般的なのはどちらかと言えばこっちですね。
メロディもリズムもカチッとした演奏で聞きやすく覚えやすいのでこれもとてもオススメです。