マイナースイング
久しぶりにソロの譜面作成しました~!!という事でこちらも久々に更新してみようかなと思います。
ギターが主役であるジプシージャズですがマイナー系の進行の練習をしやすい曲なので参考にぜひぜひ見てみてください~!!

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Minor Swing

Django

ロマ音楽とスイング・ジャズを融合させたジプシースイングの創始者として知られるジャンゴ・ラインハルトの代表曲のひとつ。
ギタリストでジャンゴが好きな人は結構多いという印象ですが叙情的なメロディや展開がツボで私もよく聞いています。
本人の録音も結構残っていて特に1937年、1947年、1949年の3つのテイクが有名なのですがその中でもMinor Swingといえば1937年ver.と言ってもいいくらい全てが見事に噛み合っていて音源の最後でジャンゴもオーイェイと言ってしまう程。

今回はその1937年ver.のフレーズを多めに引用してみました~という事で早速いってみましょう

動画

この曲をベースフィーチャーでやる事はまぁありませんがベーシスト向けの動画という事でせっかくなのでテーマもメロディを取っています。
チャンネル登録や高評価ボタンも押して頂けるととても喜びます&モチベーションが更に上がります。

楽譜

Minor_Swing-1

Minor_Swing-2

Minor_Swing-3

Minor_Swing-4

Minor_Swing-5

↓PDFはコチラ

Minor Swing solo

という感じで1コーラスが短いので今回はソロを4コーラスというなかなかのボリュームになってしまいました。
動画にも軽く解説は書いてありますが前半はジャンゴのフレーズを参考に、後半はグラッペリのフレーズを参考にしつつ組み立てていますのでちょっと難易度は高めかもです。

解説

難しい理屈よりもとりあえず形から入りましょう~!!なスタイルですが運指や奏法など少し難しいところもあるのでそういうのをメインに簡単に解説も書いておこうかなと思います。

Minor Swing解説1

譜面の2段目、この辺りはイントロの部分ですが基本的にはベースは弾かなくて大丈夫です。
もしデュオでやるとかなら2小節ごとに頭だけルートとかメロディ弾いてみるのも面白いかな?という感じで人数多めなら静かにしているのが吉ですがこの7~8小節目のピックアップ部分はベースが任されがちですね。
1937年ver.をあえて本家と定義しますが、譜面のこの部分は本家のまんまで弾いています。
コード進行的にはAmで2フレット(ラの音)を軽く伸ばしつつふんわりスライドで伸ばしていく方がスッキリする気はするのですが音程は1フレット(ソ#)っぽいところ辺りを弾いた直後からスライドさせて音程を上げているので何とも言えない感じになっているのですがこの何とも言えなさが良いというか面白いというか。
ちなみに当時の環境から推察するに、多分結構なパワーでピッキングしているとは思うのですが弦高が高めだったりマイクからそこまで近くなさそうな感じでびっくりするくらい音が伸びないというか一瞬で減衰しています。
これをモダンなセッティングでやろうと思うと無駄に音がびよーんと伸びてしまうので、それはそれで間の抜けた感じがウケるのですが人力で再現するならスライドさせる人差し指とミュートさせる中指をくっつけてゆっくりと中指を弦に当てて音を減衰させてみてください。

というか解説はサラッと済ませるつもりだったのにたった一音で何故こんな長文になってしまっているのだろう笑

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という事でここからはあっさり目に。
譜面では特にハンマリングやスライドの指定とかは全然書かないようにしたのですが動画の演奏だと21小節目頭の3連だとハンマリングとプリング、28小節目の4、5フレットはハンマリングだったりと随所に入れていたりします。
これはまずはそのまま弾いてみて欲しいというのとハンマリングではなくスライドにしてみたりで色んなニュアンスを試してみて欲しいというのがあるのですが、個人的にはこの動画でつけたニュアンスが100%正解ではないので何かこうした方が弾きやすいとか自分はこのニュアンスの方が好きだな~みたいなのを見つけて貰えると幸いです。
決してサボっている訳ではないです

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この辺もジャンゴのソロの2コーラス目に行く流れを割とまんま引用していますが間に一瞬2度を挟みつつ1度3度5度のコードトーンでゴリ押しするとストレートに盛り上がってカッコいいですよね。
次のDmのフレーズも3度から1度に行きたい時によく使われるので応用しやすそうですね。

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3コーラス目からはせっかくなのでジャンゴの盟友ステファン・グラッペリのソロから良い部分や使いやすい部分も見ていきましょうという感じで引用してみました。
ソロというのは最初からアツすぎるとすぐお腹いっぱいになってしまうので段々盛り上げていくのが聞きやすくてカッコいいのですが、3コーラス目でいい感じになってきたところでハイポジションでガンガン攻めていくとうおおおおとなりやすいです。説明が死ぬほど抽象的ですが大事なのは雰囲気です。

一応弾き方のコツというか説明も加えておくと、50小節目の9~14フレットに飛ぶところはウッドベースでやると左手の構え方を切り替える部分にもなるので(12フレット以降は親指でも押さえる)9からスライドさせてフォームを整えつつそれ以降のハイポジションを弾くようにするとやりやすいかと思います。
53小節目前後のポジションがちょっと難しいかも知れませんが、13、16フレットと12、15フレットの組合わせのところは親指、中指でやるといいでしょう。

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こちらもさっきのところもそうなのですがスケールというよりはコードトーン主体のフレーズが多いですね。
特にこの部分では難しい音を使わなくても上手くリズムで遊べばコードトーンだけでもこういう風に展開させていけるんだ~というのを感じて頂けると幸いです。
アドリブソロの練習でまずはコードトーンの音を~というのは聞いた事あると思いますが拍の頭でポンポンポンと弾くだけでは面白くないですしちょっと発展させていく参考にしてみてください。


という感じでこれ以上書いていくとキリが無いので動画の解説も参考にしつつ練習してみて貰えると嬉しいです。
ジプシージャズはギターが主役の音楽でベースはシンプルな2ビートで渋く支えるのが定石でそれももちろん難しく奥が深いものなのですが、練習にも最適なコード進行なのでぜひぜひ頑張ってみてください~!