Simandl
ちょっと良い感じの写真が手に入ったのでたまにはウッドベース向けの記事も書いてみようかと思いました。
完全にこれが正解!というものは無いかも知れませんがフォームで悩んでいる人にとっては参考にしてみてくださいませ。

jazzclub_overseas

先日、大阪の本町駅近くにあるJAZZ CLUB Over Seas(オーバーシーズ)というお店に行きました。

ここはJAZZピアノの巨匠トミー・フラナガンの唯一のお弟子さんである寺井尚之さんが経営されているお店で、先輩ベーシストの坂田慶治さんに紹介して貰って以来たまに遊びにいくのです。
何度か通ったり色々なアーティストを聞いているうちに段々曲も分かるようになってきたのですが、いわゆるデトロイト・バップと言われるような辺りをある程度聞き込んでいないと本当に知らない曲が目白押しという感じで聞いているだけでも本当に色々な音楽があるのだなぁとかなり勉強になりますww

で、このOver Seas、飛び入りは滅多に出来なくて本当に珍しい事なのですが何度か通っているとたま〜に飛び入りさせてくれるのですよね。
飛び入りというのは読んで字のごとくで1〜2曲ライブに参加させて貰う事で、この日は運良く(?)2ndステージの時に2曲程入らせて貰いました。
ジャズの世界で顔を広げたり演奏場所を増やしていくためにもこの飛び入りというのは結構大事で、ここで演奏してみたいと思うところには積極的に通って飛び入り出来るチャンスがある時はちょっと難しそうな曲でもガンガンチャレンジしていくのがいいです。

さてさてタイトルとまるで関係無さそうな前置きをつらつらと書いてしまいましたが、この飛び入りさせて貰った日に撮って貰った写真を見て今回のタイトルというかネタを思いついたので実はまるっきり関係ないという訳でもありませんw

そしてここからが本題となる訳ですが、ウッドベースの左手のフォームについてのお話ですね。

まずは私の写真。

hashimoto_shitin

ちなみにこれはI LOVE YOUというジャズスタンダードの曲を弾かせて貰いましたが、スタンダードブックに当たり前のように載っている割にはセッションでは弾いた事が無いですね( ゚д゚)ハッ!
スタンダードの中でもセッションでやる定番というのはある程度定着していますし、そういった曲もいずれまとめてみようかと思います。
まぁお店によって傾向なんかもありますし地域によっても、というのもありそうなので一概には言えないのですけどね。

そして坂田さんの写真。

KG

うまい具合に同じアングルで同じポジションを押さえているところの写真を撮って頂いたのでとても比較しやすいですが、この写真だけでも共通点や違いが沢山あって面白いです。

まず楽器の角度ですが、2人とも恐らく平均よりは角度がついて傾いているタイプかと思います。
ジャズの人ほど楽器を立てていて、クラシック寄りの人ほど傾けている的な話をどこかで聞いた事がありますが、2人とも明らかにジャズ寄りのプレイヤーなのでジャンルに関係なく色々フォームや角度を試した結果ここに落ち着いているといったところでしょうか。

ちなみに楽器を垂直に立てて自分から楽器にもたれかかるように構えると、何だか楽器に捕まってる感じがして個人的にはあまり好きな見栄えではなかったりします。
自分が垂直に立ってから楽器を自分側に寄せてあげるようにした方がどっしり構えている感じでカッコいいですし、その上で角度の微調整をしていくのがいいかなぁと思います。

アングル的に少し分かりにくいですが、楽器が体に当たっている部分は微妙に違いますね。
私が体の中心に近いの対して坂田さんは体の左半身寄りとなっています。
これもベテランの人や大御所プレイヤーを見ていてもどっちのパターンもありますが、ポイントは腰骨の左側を上手く楽器に引っ掛けてあげる事なのでその辺を意識しながら弾きやすいポイントを探していくのが良いでしょう。

そしてようやく左手のお話ですw

私の肘からの角度が約45度なのに対し坂田さんはネックと90度となっていますね。
ここもお互いに色々研究してきた結果、この日はこういう角度になりましたがどうすれば楽に指板を押さえる力が伝わるかなぁという感じでもう少し腕を上げてみたり巻き込み気味にしてみたりと意識的にも無意識的にも常にマイナーチェンジしている感じです。

で、この角度の違いですが体感的に思うのはネックに添えている親指の位置が結構関係しています。

下の坂田さんは写真で何となく分かるかと思いますが、親指が人差し指のちょうど裏側にある感じになっています。
上の私は中指の裏側にあります。

見た目はネックと90度の方がカッコいいなぁと思ってそういう角度を意識して構えていた頃もありますが、親指が中指の裏のままだとどうしても無駄な力が入るせいか練習しているとすぐに親指が疲れてきます。
なら人差し指側に、と矯正してみるとかなり楽に構えられるようになったのですが、私という個体にはしっくり来ないのか余程意識し続けないと中指側に親指が落ち着いてしまうのでこれは自分には合わないと諦めましたw

それで中指側で一番疲れずに落ち着く角度がどのくらいかというとこの45度辺りなのですよね。
逆に肘を下げすぎると何だかだら~んとしたフォームになってあまり見栄えも良くありませんし、手首が無理のある感じに曲がってしまいます。

そうです、手首です。
かなり引っ張ってしまいましたが上の2枚の写真で一番大事な共通点は手首が真っ直ぐになっている事なのです。

手首が真っ直ぐになっている方が腕の力や重さも指に綺麗に乗せる事が出来るので、弦を押さえる指の負担が結構軽くなります。
それに手首が変に横に曲がっていると指だけでなく手首にも変な力が入ってしまって速い曲だとすぐに疲れてしまいますし、あまり角度がついていると手首を痛める原因にもなりかねません。
かといって完全に真っ直ぐにしたままで3〜4弦を弾くとなるとかなり肘を前に出してそれはそれで無理のあるフォームになって力やスピードのロスがあるので多少前後させる必要もありますが、その辺はゆっくりなテンポで自分で負担がかからないと思うポイントを意識しつつ試してみてください。

そしてそろそろ巨匠のフォームも参考にしてみましょう。

George Mraz

今回の記事の流れでトミー・フラナガンのレギュラーベーシストを務めていたジョージ・ムラーツ大先輩の画像を引っ張り出してみました。

これは親指は恐らく中指側にありそうですね。
私もこのフォームですが明らかに違いのある美しさは年季の成せる技なのでしょうか。

それにしても強烈なスイング感です。

ちなみにこのRaincheckという曲はJAZZ POET(ジャズ・ポエット)というアルバムに収録されていて、他にも刺激的なナンバーやスタンダードナンバーも入っていてベーシストなら聴く価値は十分過ぎるほどあります( ゚д゚)ハッ!


という感じで、左手のフォームで悩んでいる人の参考になればと思いざざざっと書いてみました。

ポイントは指板を押さえる4本の指よりも手首や肘、親指を意識してみる事で、出来れば鏡などフォームをチェック出来るもので確認しながら色々試してみてくださいヽ(´ー`)ノ